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2023.03.06

いびきの歯科治療(睡眠時無呼吸症候群)

睡眠時無呼吸症候群という病気をみなさんご存知でしょうか?
その名の通り寝ている間に呼吸が止まる病気です。
睡眠時無呼吸症候群は内科学の最も権威のある教科書「ハリソン内科学」に最近50年で認識された最も重要な状態と記載されている病気で、高血圧、循環器疾患、いびき、糖尿病、勃起不全、GERD、抑うつ、脳血管障害等の原因となる病気です。さらになんと治療を行わないことで、重度な場合15年後の生存率が35%下がった1)(Young T, Finn L, et al Sleep. 2008) 事が報告されており、これはある種の癌より恐ろしい病態です。
また自動車事故の原因の一部を占めるとされています。

日本人では推定患者数は200-1000万人(糖尿病は200-700万人)と未治療の方もたくさんいます。

簡単な指標として「STOP」が提唱されておりいびきの指摘(Snoring),眠気・倦怠感(Tired),無呼吸の指摘(Observed apnea),高血圧(high blood Pressure),BMI≧35 kg/m2,年齢≧50歳(Age),首周囲 径≧40 cm(Neck circumference),男性(Gender)のうち3点以上当てはまる場合に睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いです。2)(尾下豪人、他、日本プライマリ・ケア連合学会誌 2019)

治療法はいろいろありますが一つはCPAP(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸療法)と呼ばれる人工呼吸器のような装置で治療する方法3)、もう一つはOA(Oral Appliance:口腔内装置)という装置を歯科で作成して装置する方法です。4)その他にも薬物療法や経鼻エアウェイを用いた方法、骨切り術を応用した方法がなされてますが、まだ保険導入はされていません。

歯科治療は多くの場合命に繋がらない場合が多いと思います(もちろん癌等つながる場合も多々ありますが)そういった意味でこの睡眠時無呼吸症候群は「命を救う」歯科治療として歯科医師は勉強しなきゃいけないし、広く行われるべき治療だと思います。
また診断は耳鼻科や呼吸器内科、循環器内科との連携で行うため、密な連携態勢の構築が必要です。

当院では効果の高い「ソムノデント」という効果の高い装置を取り扱っております。お気軽にご相談ください。

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