CATEGORY

ARCHIVE

select

2023.11.22

歯磨きの重要性

歯磨きの重要性に関してのお話です。

1968年よりボストン大学歯学部において、Dental Longitudinal Study(DLS)という加齢と口腔、全身の関係を調査する研究を行っています。

DLSでは、1147名の方を約18年追跡調査し、冠動脈疾患と歯周病が関連するという結果が得られました。

さらに追跡すると207名が心臓疾患に罹患し、59名が冠動脈疾患により亡くなり、40名が心血管イベントに遭遇していました。

これらの方々と歯槽骨吸収(歯周病)との関係を評価すると、これらの3つの疾患と歯槽骨吸収に統計学的に有意な関連性があるという結果を出しました。

さらにその内804名を約25年間追跡したところ166名が冠動脈疾患により死去し、さらに歯周病との関連を評価すると、統計学的に歯周病の罹患が、寿命(命)に有意に相関することがわかりました。

これらの結果から、「Floss or Die」「Brush or Die」(フロスするか、死か 歯磨きするか、死か)というコマーシャルがマスメディアで盛んに行われ、アメリカ国民の口腔衛生、予防歯科への意識が飛躍的に向上しました。

いかに新しい治療や、薬剤が開発されても、歯周病や虫歯の予防には歯磨きをすること(セルフケア)がゴールドスタンダードであることは未来永劫変わりません。

健康寿命を延ばすためにも、日々の歯磨きをしっかりしていくことが重要です。

ちなみに、歯磨き粉ですが、2017年に日本で市販できる歯磨き粉に含有するフッ素濃度の法が変わり、1000ppm以下から1500ppmに変わりました。

フッ素は日本で使用できる唯一のエビデンスのある虫歯予防ができる薬剤です。これを使わない手はありません。(6歳以下は使用できません)

また法改正から数年経ち、高濃度フッ素の歯磨き粉もたくさん種類が増えました。

当院では「Check Up standard」というフッ素が1450ppm含有されている歯磨き粉を販売しています。

ぜひお試しください!

一覧へ戻る